お題 ミカン・レイトウ様

【ミ】

三日見ない間にヒマワリはボクの背丈を越していた。
お前は元気そうでいいよな、そうつぶやいて肩の荷物を持ち直す。
日が暮れたとはいえアスファルトはまだ熱く、夏服とはいえ三日分の着替えを背負った背中はじっとり湿っていた。


【レ】

「練習試合、どうだった?」
ヒマワリの上の窓から声が降ってきた。
「・・・3−2」
「負けたんだ」
からかうように彼女は言った。見上げるまでもなくきっと目が笑っている。
「次はゼッタイ勝つよ」
「・・なんで!」
「私が応援に行くから」
窓を閉める音がした。


(つぎのおはなし)


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